完全に、ジャケ買いならぬ題名買い。
最初は大学の講義のようなダラダラとしたウンチクだったが、
途中で、ゴキブリは美しいんじゃないかとか、
ウンコも考えようによっては美しいじゃないかとか、
言い出して、たまげた。
たぶん、この人の言いたかったことは、
美しいがわからない人がいるんだということを発見した。
でも、おれは違うよ。というか、美しいがわからないなんて、
人生損してるね。ということな気がする。
美しいを分からない人としては、
例えば、美しいの判断を外部に求める人が挙げられている。
豪華な家が美しくないのがその典型らしい。
あと、面白いと思ったのは、昔の職人さんは、何度も同じものを
作ることで、時間をかけて試行錯誤をして、ものを作った。
そこには、「ためらい」があった。
人はためらうことで、余分なものをそぎ落とし、そのものの観念を
そのまま表現するものを作ることができた。
だから美しいものが作れたのだ。と。
今は、「これが美しいはず」とか「これが機能的であるはず」とか、
そういうものが多い。らしい。
あとは、源氏とかを研究している人らしく、枕草子とか徒然草の中の
美しさの概念についても書いてあった。
久しぶりに理論的じゃない本を読んだので、
話が色んなところに脱線して、最初は読みづらかった。
でも、じっくり読むと、味が出てきそうな本だと思う。
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他の人のレビュー
http://d.hatena.ne.jp/pha/20050310/1110457658
http://drupal.cre.jp/node/286
http://members.jcom.home.ne.jp/j-miyaza/page123.html
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